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若年性認知症の父を介護していた息子が20歳に…富田望生、たくましい成長に感慨「グッときました」

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●オンライン面会もできない現実に「苦しくなりました」
女優の富田望生が、フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)のナレーション収録に臨んだ。担当したのは、15日に放送される『ボクと父ちゃんの記憶2024~二十歳の夢と父のギター~』。若年性認知症で施設に入った父を介護してきた息子と家族の近況を追った作品だ。

このシリーズ6回目のナレーションで、3年にわたりこの家族を見守ってきた富田。今回も、息子・大介さんの成長に驚きを覚え、大人になってたくましさを感じたという――。

○再び父ちゃんと暮らすための施設を自分たちで

2021年夏に番組が出会ったのは、緑に囲まれた千葉県睦沢町で暮らす林さん一家。50歳の時に若年性アルツハイマー型認知症と診断された父・佳秀さん(当時65)の病は進行し、妻・京子さんは「これ以上、子どもたちに負担をかけたくない」と、介護施設に入所させることを決めた。しかし、離れて暮らせば父の記憶から家族の存在は消えてしまう、それは実質的な父との“別れ”を意味していた。

2023年夏、「また家族一緒に暮らすことはできないか…」と、ずっと思い悩んできた京子さんが、家の近くに、裏山付きの一戸建てを購入した。この場所を「自分たちの手で、佳秀さんと暮らすための介護施設にしよう」と、家族は動き始める。

介護施設に暮らす父とは、あの夏の日から、直接対面することがかなえられていない。そんな中、息子の大介さんは20歳の誕生日を迎えた。

夏になると父が家族を連れて行ってくれた富士五湖でのキャンプ。大介さんは父のギターを抱えて、家族と一緒に思い出の湖へ向かう…。

○令和の若者とは思えない生活を送る大介さん

林家を見守り続け、最初は17歳の高校3年生だった大介さんに、「20歳を迎えたんだ!と思ってしまいました」という富田。「背丈が大きく変わった感じはないのですが、知識が豊富になっていて、たくましい男性になっていたんです。人に何かを教えたり、笹を素早く刈ったりする姿を見ていると、その一コマ一コマで(造園会社に)就職してからの日々が垣間見える感じがして、その成長にグッときながら読ませていただきました」と感慨深い様子だ。

そのたくましさは家庭の中でも。2人の妹たちを両手で抱き寄せるなど、かわいがる姿を見て、「兄妹の仲の良さも、父ちゃん(佳秀さん)と京子さんが作ってきた林家の空気感なんだろうなと思いました」と受け止めた。

自然の中で自然体で暮らし、スマホをほとんど見ることもなく、ギターの弾き語りで家族と一緒に歌う……とても令和の若者とは思えない生活を送る大介さん。そんな姿に、「草むらの上に倒れ込んでしまったり、自然児で飾らない感じが変わらないのも安心しますね」と目を細めながら、「女の子に笹の刈り方を見せる姿は、“大ちゃん、ちょっとカッコいいところ見せたくなってるな”と、こちらが照れる瞬間もありました(笑)」とほっこり。

一方で、佳秀さんと約1年にわたりオンライン面会もできない現実に、「会わなければ会わないだけ記憶がなくなってしまうということは、ご家族が最初からすごく心配されていた部分だったので、ちょっと苦しくなりました」という場面もあった。

●父ちゃんから譲り受けた家族思いの感性
サブタイトルにもある通り、今回の物語の中でキーアイテムとして登場するのが、佳秀さんの愛用していたギター。大介さんはそれで、佳秀さんの大好きだった吉田拓郎の曲を練習し、何度も歌声を披露してくれている。

「父ちゃんが弾いている姿を小さい頃に見ていて、自然と記憶の中に深く刻まれているんだろうなと思いました。ギターとともに家族思いの感性も父ちゃんから譲り受けたものなんだろうなと思うと、そのつながりがギターと大介さんという形で見えてきて、すごく印象に残っています」

その歌声についても、魅力を感じたのだそう。

「上手いとか下手とかそういうことじゃなくて、大介さんの歌がいいんですよ!(笑) こぶしを効かせる感じもあるんですけど、効かせようと思ってやってるわけじゃなくて、思いがこもった末にそういう表現になっているのが、すごくグッときました。私も吉田拓郎さんや1970年代のフォークソングが大好きで、アナログ盤のレコードを買って家でよく聴いているので、あの曲が刺さるんですよね。富士山が見えるあの場所で、ぜひ大介さんの歌を聴いてみたいです! デジタルデトックスできるし、人の温かさも曲の力強さも感じられると思うので、すごくいいなと思います」

○東京を離れて実感した林家の暮らし方

『ザ・ノンフィクション』は、これが年内最後の放送。2024年を振り返り、「自分が今後大切にしていきたい指針になるような作品に出会えた年でした。地方ロケで東京を離れて暮らしながら撮影するという経験があったので、その土地で感じる空気や、地元の方々との出会いがこうやって撮影に影響してくるんだなとすごく感じることができて、改めて東京という街を考えるきっかけにもなったと思います」と語る。

この経験によって、「林家の皆さんもその土地の良さに惹かれて千葉に移住して、穏やかに心豊かになる瞬間があるんだろうな」と想像できたそうで、「今回はある種、私自身がフラットになった状態で、林家の皆さんに再会した感覚があります」と、収録に臨んだ心境を明かした。

父ちゃんと暮らす介護施設を作るために購入した裏山付きの一戸建てが、夢に向けて一歩ずつ進んでいる様子も見られた今回。「それが大介さんの行動力と成長で感じることができたので、これから理想の施設にどう近づいていくのか楽しみです。まだまだ見守っていきたいですね」と意欲を示した。

●富田望生2000年生まれ、福島県出身。15年、映画『ソロモンの偽証』のメインキャストをオーディションで射止めて女優デビュー。その後、『モヒカン故郷に帰る』『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』 『SUNNY 強い気持ち・強い愛』などの映画、『3年A組-今から皆さんは、人質です-』『なつぞら』『教場』『おしゃ家ソムリエおしゃ子!』『だが、情熱はある』『ブギウギ』などのドラマに出演。今後、映画『港に灯がともる』が1月17日に公開予定。

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