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「カブトムシゆかり」を知っていますか? 夏場は稼ぎ時でも大赤字 - "芸能界の二毛作"で貫く虫愛、イロモノ扱いを突破する信念

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●虫関連の仕事はノーギャラも覚悟
カブトムシゆかり(27)の過去を知り、胸が締めつけられる思いだった。不動産会社に勤務する傍ら、"カブトムシゆかり"のハンドルネームでブログ「虫とYシャツと私」を更新。その内容が業界関係者の目にとまり、フリーの活動を経て2012年、上戸彩、武井咲ら人気女優を多数かかえるオスカープロモーションに所属した。現在は、タレント活動のほか、虫の魅力を伝えるために子ども向けの「昆虫教室」なども開いている。

昆虫を愛する父と園芸が趣味の母。自宅の庭に集まる虫たちと触れ合う中、虫への興味は愛情へと変わり、同時に命の尊さも知る。3歳のころ、父に連れて行ってもらった那須高原で何事にも動じないカブトムシに一目惚れ。19歳の時、メールアドレスに"kabutomushi"と入っていたことに気づいた友人から48匹ものカブトムシを譲り受け、本格的に飼育方法を研究しはじめた。これまで数百匹を羽化させてきたという。

5月16日に発売された初の著書『カブトムシゆかりの虫活! -虫と私の◯◯な生活-』(文一総合出版)には、飼育方法の解説、ランキング形式での虫紹介、散歩日記など"虫愛"がほとばしっている。しかし、128ページのうち約60ページにわたってつづられているのが「自己紹介」だった。芸能界では「本当に虫好きなの?」「ビジネス?」のように辛辣な言葉を浴び、飼っていた虫を番組収録でぞんざいに扱われて死んでしまったこともあったらしい。

個性的な"キャラクター"が華々しくデビューを飾っては、ひっそりと消えていく芸能界。この業界に多少なりとも関わる仕事に就くと、夢と現実のシビアなサイクルを知りつつ、エンターテイメントの渦の中で知らず知らずのうちに麻痺してしまっている自分にふと気づく。無類の虫好きを公言するカブトムシゆかりをテレビ番組で見た時、「また変わった人が出てきた」「こういう路線で売っていくのか」というのが正直な印象だった。本人のことを知ろうとしないままの思い込み。恥ずかしい限りである。謝罪の思いがあることを伝え、今回のインタビューはスタートした。

○大人になると虫が苦手になる原因とは?

―――はじめまして。興味深く読ませていただきました。

ありがとうございます。本のお話を頂いたのは2年前。私の中では勝負の時期というか、虫だけではなくて野球中継レポーターをやったり、いろいろな活動をしながら「スタートダッシュ」していた頃でした。この世界に入ったのは2012年。その前からやっていたブログのハンドルネームが「カブトムシゆかり」だったので、私にとって「芸名」という感覚はないんです。ブログのハンドルネームを「カブトムシゆかり」としたのは2011年ごろ、それまでは本名でやっていました。

―――「カブトムシと結婚する」という思いが込められたお名前だと聞いています。ブログをさかのぼって拝見したところ、2011年ごろにはすでに今の衣装が完成していて驚きました。

これはハロウィーン用のコスプレ衣装(笑)。海外の通販で買っています。2011年だと、OLをやっていた頃ですね。この衣装で今の事務所のオーディションを受けて、スタッフさんにきょとんとされました(笑)。モデル部門に行ったら「いらない」と言われて、女優部門に行っても「いらない」。バラエティ部門で受け入れてくれたんですが、「いるだけだよ」と言われたのを覚えています(笑)。

――ブログをきっかけに声が掛かったんですよね?

最初に声をかけていただいたのは女性イベンターの方で、「虫のお姉さん」としての出演オファーでした。それ以来、土日に開催されているイベントのみですが、「カブトムシゆかり」としての活動がはじまって、ブログ読者の方も増えていきます。オスカープロモーションにたどりつくまでには、そんな経緯がありました。

――本を読んでまず思ったのが、家庭環境がすばらしいなと。ご自宅のお庭にはたくさんの植物と虫。そして何よりも、ご家族も生き物を愛していらっしゃる。

実家住まいだからこそできたことがたくさんあります。お母さんは生き物好きで、お父さんは虫好き。それでもリビングで放し飼いをすることは反対されましたが(笑)。幼い頃、よくセミとかを捕ってきてくれました。東京生まれ東京育ちですが、いつも近くに虫がいるような家庭でした。

――そういった環境があったからこそ、虫への愛に目覚めたわけですね。お姉さんもいらっしゃいましたよね。

お姉ちゃんは虫がすごく嫌いだったんですけど、今飼っている海外のカブトムシは唯一「かわいい」と言ってくれています(笑)。ほかの虫は全くダメなんですが、私が地方の仕事で東京を離れる時は、カブトムシのお世話をお願いしています。お小遣いというか、ペットホテルのような感じでお金を渡して(笑)。

――同じ環境で育ったのに好みは真逆。

不思議ですよね。お姉ちゃんは小さい頃は大丈夫だったんですけど、大人になってダメに。そういう方、多いですよね。

――まさに私です……。なぜ変わってしまうんですかね。

子どもたちと昆虫採集をしている時に感じたんですが、子どもは虫に対して「これだけの力を入れると死んでしまう」という恐れがないんです。「殺してしまう」という限度が分からない。大人はその「怖さ」を知っています。そういう命の尊さを知っているから触れることも徐々に減って……。そもそも「6本足が苦手」みたいにビジュアル面で悪い印象を抱いている人もいますよね(笑)。

カブトムシが服にしがみついたとき、大人は「足が取れるかも」と気をつけますが、子どもは勢いよく引っ張っちゃう。成長していく上で、たぶん最初に軽はずみに扱う命が「虫」だと思います。逆にそこを経験していないまま大人になると、残酷な事件とかにつながってしまうのかなとか……。ゲームにはゲームの魅力や長所がありますけど、外に出て自然と触れ合うことも大切だと思います。

――「カブトムシ教室」などで子どもと接しているからこその正直な意見ですね。

地方の子は虫の知識にも詳しい印象です。蝉の鳴き声もミンミンゼミ、ツクツクボウシ、クマゼミ、それぞれ違いを分かっている子が多い。でも、都会に住んでいるとそこまで敏感になれませんよね。日常に自然があるような環境だと、蝉の鳴き声も「BGM」になるんじゃないかと思います。

――カブトムシゆかりさんは、そのような「地方と都会の差」を埋めるような存在なのでは?

そうなりたいと思って活動しています(笑)。都内でも昆虫採集ツアーをやったりしているんですけど、『ムシキング』が流行っていた頃は、ライト層の子がたくさん来てくれていました。でも、今来てくれるのはガッツリ虫にハマっている子。私なんかより種類を知っている子もいます。ライト層を取り込むためには、『ムシキング』のような存在も必要なんだと思います。

フリーの時代は、この格好のままで現地解散になることもあって、イベント会場に着替える場所がない時はトイレで着替えたこともありました。おかげさまで最近は虫関連のお仕事をいただくようになったんですが、夏場に集中し、冬場は少なくなります。そんな時、8割はギャンブルのお仕事(笑)。パチンコ、パチスロの番組を4~5本やらせていただいています。

――だから第2検索ワードで「パチンコ」と出るわけですね(笑)。

はい(笑)。「虫とパチンコの二毛作」と開き直っています。「タレントとしてどうなりたいか」ではなくて、夏の「虫」に向けて、パチンコ番組を一生懸命やるスタイル。虫業界は本当に儲からないんです。「夏は稼ぎ時」と受け取る方もいるんですが、夏こそ大赤字。業界自体に予算が少なく、中にはノーギャラで参加させていただいているお仕事もあります。ギャラが少なくても虫のお仕事だったら行く。そう心に決めているんです。昆虫教室の時は虫のフィギュアを配ることもありますし、衣装も含めて自腹でやっています。お金が目的じゃないのに、忙しくしていると「たくさん稼いでいる」と思われてしまうのでちょっと複雑です。だからこそ、私の中では大切な「二毛作」(笑)。

――すべては虫のために。

はい。虫市場の底上げにつながればいいなと思って、日々活動しています。昆虫に興味を持つ人が増えれば、虫カゴなどの道具が売れて、養殖場も潤う。さらに人気が高まって、高額で入手困難な海外の虫も流通がさかんになればいいな……と。そこが盛り上がると私自身も楽しいので頑張っているんですけど、私一人だと力不足で……結果的にヌルヌル活動になってしまった4年間だったと思います。でも、ライバルがいないという強みはあります(笑)。

●「虫好きもキャラでしょ」と突っ込ませる演出
――虫は「男の子」のイメージが強いので、女の子向けに虫カゴなどのプロデュースもしたいそうですね。

虫カゴのプロデュースはお話もいただくんですが、ピンクのような女の子向けのカラーリングは、需要が多い緑よりもお金が掛かってしまいます。しかも作ったとしてもどれだけ売れるかの予測がまだできない。「虫活女子」みたいな盛り上がりがあればいいんですけどね。

――すでにプロデュースもしている哀川翔さんはやはり別格ですか(笑)。

人としてのブランド力も重要ですよね(笑)。カブトムシといえば、哀川翔さん。芸能界に入る前、翔さんが海外にカブトムシを捕りに行っている番組があって、それが本当に本当に大好きで。芸能界入りには迷いがあったんですけど、その番組のようなことができるかもしれないということを周囲の人から言われて、決心がつきました。

――2014年8月に放送されたNHK『ダーウィンが来た! ~生きもの新伝説~』ではコスタリカに。念願が叶いましたね。本の中でも、写真付きでロケ時のエピソードなどが書かれていました。

そうなんです!

――しかし、大きな問題が。飛行機が大の苦手らしいですね。私と同じです(笑)。

本当にダメなんです。初めての海外がコスタリカってすごいですよね(笑)。23時間乗ってトイレで吐き続け、到着した朝の6時からそのままロケスタート(笑)。4泊分の撮影だったんですが、初日だけ顔色が違うので映像のつながりが変なんです(笑)。「虫好きならボリビアとかニューギニアとか行かないと」と言われるんですけど飛行機が苦手なので……。だいぶ平気にはなりましたが、極力陸路で! 北海道新幹線も開通しました(笑)。

他の国にも行ってみたいですけど、日本も虫の宝庫なんですよ! 北から南まで縦長の国なので、気温差があるからさまざまな種類の虫が生息しやすい。日本で新種を発見したいと思っていたんですけど、やっぱりかわいそうで標本はできなくて……。虫の足を広げてお腹にピンを刺す「展足(てんそく)」をしないと、虫の体の微妙な違いに気づかない。そもそも私みたいな人が新種を発見するのは、すごく難しいんです。チョウチョは羽ばたかせれば羽ばたかせるほど、鱗粉(りんぷん)が落ちてしまう。本当にきれいな標本を作りたいのなら、蛹(さなぎ)から出たところを使わないといけない。それはちょっと私にはできません。

コスタリカですごくかわいい羽虫の新種を発見したんですけど、申請するとその後はノータッチ。私は自然の中での元気な姿しか見ていません。申請すると標本になるので……私に見つからなければ幸せに暮らしていたんじゃないかと思うと、踏み込めなくなってしまいます。

○"虫好き女子"に対する周囲の反応

――本の前半部分で書かれていた「虫か女子か」がすごくリアルでした。虫への愛情はあるものの、周囲には理解されないため異性に距離をとられてしまう。その揺れ動く乙女心がすごく伝わりました。

今でも悩んでいます(笑)。

――そういう葛藤が原因で中学時代は「ギャル」の道に。その当時、虫好きのご両親はどのような反応だったんですか?

家では変わらず、虫と触れ合って楽しんでいました。ただ、プライベートと分けていて、なかなか理解されないので、友達の前では出さないようにしていました。小学校の頃に好きな男の子にダンゴムシをプレゼントしたら、「いじめ」として受け取られて先生から怒られたこともありました。

――そういう過去もあって、虫を好きになる人を一人でも増やしていきたいわけですね。

虫を好きになることによって、男の人に嫌われるかもしれないという不安は常にあります。今もこうして背中に羽生えていますから(笑)、大丈夫かなって。23歳でデビューして2年ぐらいでこのスタイルをやめようと思っていたんですが、気づけば27歳。昆虫教室とかをやると私と同い年のお母さんもいらっしゃるので……なんというか……変な感じというか。そういう変なモードになってしまう時があります(笑)。

――一度は一般企業に入って、その後、芸能界入り。周囲の反応は?

親には「芸能関係のマネジメント」としか伝えていなかったので、テレビで私を見た時は引いてました(笑)。お父さんは反対していましたし、OLの友だちは23歳で芸能界入りすることを心配してくれました。

――お父さんに理解されるようになったのは、いつごろから?

どうなんでしょうか。あまり、理解されていないように思います。やっぱり、テレビでネタにされる私を見るのが嫌みたいで(笑)。

――芸能界デビュー時は、どうしても外見上のことや、売り方などの戦略性に目がいきがち。最近は虫好きが「キャラ」ではないことがようやく浸透してきたのでは?

そうですね、最近は本当にやりたいことしかやってないのでありがたいです。2014年はテレビには出られていましたが、女優やMCのレッスンもあって、私のやりたいこととずれていました。野球のお仕事は好きだったんですけど……そこまで虫への愛情がないのに「虫好きのふり」をされるのが嫌なのと同じなように、野球好きの方からそう思われているんじゃないのかなとか、そういうプレッシャーみたいなものは常にありました。好きなことだけをやりたいという思いはありましたが、事務所に所属させてもらう以上、しょうがないことなんだと言い聞かせていました。

テレビ番組に出演させていただく時にもおバカキャラを求められることが多かったので頑張ってはみるんですけど、それは周囲から「虫好きもキャラでしょ」と突っ込ませるための計算された展開だったり……。とても悩んだ時期もありましたけど、今はもう、一周まわったような気がします(笑)。私のように"色物"とされる方々と番組でご一緒させていただく機会も増えるんですが、時が経つにつれて一人また一人といなくなっていくのも現実でした。本当に好きだという情熱みたいなものがないかぎり生き残れないし、必要とされなくなる世界なんだなと思います。

――厳しい世界でここまでたどりつけたのは忍耐力?

どうなんでしょう。やりたくないことを断りすぎて、マネージャーに「せっかく取ってきた仕事をやりたくないの?」と怒られたことも(笑)。「タレントとして売れたい」という願望がないままこの世界に入ったので、会社もどう扱っていいのか分からなかったと思います。みんなが喜ぶ仕事を取ってきても私は喜ばない(笑)。

――やりたくないことをやったことで、今まで以上に虫への愛情に気づくことができたとは言えませんか?

そうですね。やってよかったと思います。私が好きなことは、いろいろなことをやればやるほどブレてしまう。仕事の幅を広げて頑張って、「虫」に戻ってきたときに「迷走している」と思われそうで。だから、私は「虫」と「パチンコ」をひたすら頑張っています。

――二毛作ですね(笑)。何かをステップにして、目指すべき方向を歩んでいる芸能人もいる中、すでに名前が「カブトムシゆかり」ですからね。背負っているものが違う(笑)。

そうですね(笑)。名前を変えるつもりはありません。時々、この衣装をやめようかなと思うこともありますが、イベントで羽が生えていないと気合が入らない(笑)。このスタイルは私にとっての正装なんですが、パチンコ番組では絶対に羽を生やさないという変なプライドがあります(笑)。子どもの前でも使う衣装だから、大人の娯楽の場では控えようと思って。お店によっては「なんで羽生えてないの?」「何しに来たの?」と言われることもあります。

――そんな二毛作が実り、憧れの哀川翔さんとも番組共演が実現しましたね(2015年BSフジ『哀川翔のオトナ倶楽部』)。

テレビで見ていた憧れの方と一緒にお仕事ができるのは本当に幸せなことだなと思いました。お会いすると、ひたすら虫の話。養殖場の方が解説してくださるところを、哀川さんがかぶせて全部言っちゃうとか(笑)。

●ジュニアアイドル時代のトラウマ

――さすが哀川さんですね(笑)。根気強く続けてきたことが、こうして人とのつながりにも生きてくるんですね。

そうですね。『情熱大陸』に出るような先生方とか、『ファーブル昆虫記』の翻訳をされている先生とかも仲良くさせていただいています。一緒に虫を捕りに行ったり、お酒を飲みに連れて行ってくださったり。「この虫がなぜこの形なのか分かる?」みたいに哲学的なことについてマンツーマンでご指導いただくこともあって、とても幸せな時間を過ごさせていただいています。最近すごく思うのは、夢が叶いすぎちゃって……。

――哀川さんに会い、そして本も発売(笑)。

そうなんですよ(笑)! ここまで叶ってしまったらこの先何をしたら良いのか分からなくて。だから、パチンコ打ちながら「これからどうしようかな……」みたいなことをいつも考えています(笑)。ライバルがいなくて寂しいですし、競う相手もいなければ。羽が生えてる私が結婚できるのかなとか。そういう不安はあります(笑)。

○「虫のお姉さん」のこれから

――本が出るまで2年かかりましたが、一番何に時間をかけたんですか。

写真です。あとは本に書いた虫の生態が本当に合っているのかを先生に確かめに行ったり。でも、編集の方が「時間がかかってもいいので、良い物を作りましょう」と言ってくださって。当時、3社ほどお話をいただいていたのですが、1社はブログ本として「早く出しましょう」と。もう1社は「どんなものを作りたいですか?」という丸投げな感じ。お話していると「虫、ダメなんですよね」と言う方もいました(笑)。今回出していただいた文一総合出版さんは、虫関連の本をたくさん買わせていただいた出版社さんでもあったので。

――「虫のアイドル」から「虫のお姉さん」へ。そして、本の中では「ハンミョウの成虫」が将来の夢と書いてありました。進化の過程ともとれますね。

もはやカブトムシじゃない(笑)。最初、"虫ドル"のように「アイドル」と呼ばれることには、劣等感というか、申し訳ない気持ちがあって。「アイドル」と呼ばれるからには、歌で人を喜ばせたり、ファン対応をしっかりしたりした上で呼ばれる資格があると思います。

――でも、ジュニアアイドルを経験していたんですよね?

小6から中1くらいまで、虫捕りに夢中であまり学校に行ってない時期がありました。お母さんはそのことを知らなくて、私が学校に行くふりをして行かないから悩んだ末、自己啓発を目的に私を児童劇団に入れました。ジュニアアイドルとしてテレビ出演が決まったりしましたが、私はどうしてもスクール水着が着たくなくて中1の時に現場に行かなかったことがありました。

――それがギャル時代につながる?

ギャル時代はそういうことよりも、人間関係の問題だったというか。

――ギャル時代を経て気づいた「虫によって人間が形成されていた」。説得力がある文章でした。

そうですね。だから、中学の自分は優しくなかったんだと思います。

――いまは虫のお姉さん。夢が達成されたとおっしゃっていましたけど、さてこれからはどうしましょう。

『ガルパン』みたいに、虫アニメのブームがくればいいな! 「美少女×虫」のアニメ。これは呼びかけ続けています! あとは「CR虫物語」。

――可能性が広がり続ける二毛作(笑)。

はい(笑)。カブトムシの背中がパカっと開いてパールフラッシュ! みたいな(笑)。あとは魚群ならぬ虫群演出も! 7図柄はヘラクレスです。そういう妄想はしてるんですけど、なかなか(笑)。パチンコ台はホールに出るまでに2年くらいかかるそうですし……。

――なんというか、こうしてお話をしていると何とかなるような気がします。

よかったです(笑)。

――さて、愛情たっぷりの本に仕上がりました。最後の1つだけ。「はじめに」と「おわりに」にお姉さんのイラストが挿絵として使われています。ここにはどういう思いが?

小さい頃から一緒に虫を捕っていました。私の一番の理解者ですし、虫の世話もしてもらっているので。それから、本にはお母さんお手製の"虫"バースデーケーキを載せているので、お姉ちゃんも入れたかったんです。一家の思い出として(笑)。

――あれ? お父さんは……?

あっ(笑)!

■プロフィール
カブトムシゆかり
1989年1月26日生まれ。東京都出身。不動産会社に勤務後、フリーのタレント活動を経て2011年に芸能界入り。フジテレビ系バラエティ番組『アウト×デラックス』にレギュラー出演中。「虫のお姉さん」として子供向けの虫教室などを開き、精力的に虫の普及活動を行っている。

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