


打ち上げにはスペースXの「ファルコン9」ロケットが使用され、2018年5月ごろの打ち上げが予定されている。契約総額は8270万ドル(約89億円)で、この中にはロケットの生産から打ち上げまでのすべての活動が含まれる。
GPS衛星をはじめとする米国の軍事衛星の打ち上げは、2006年に





しかし、スペースXはこれに反発し、ULAによる独占は不当であるとして提訴。さらに並行して、ファルコン9が軍事衛星の打ち上げに使えるよう、米国空軍から認証を得るための各種試験も続けていた。その後、訴訟は和解で決着し、スペースXの参入が事実上認められると共に、2015年5月26日には、ファルコン9による軍事衛星の打ち上げ認証を米国空軍から取得した。
今回のGPS III-2の打ち上げ契約の入札は、ファルコン9が認証を得て以来、初の入札でもあった。しかし、競合相手になる予定だったULAは「我が社のロケットは空軍が求める必要条件を満たしていない」として辞退したことで、スペースXの契約獲得はほぼ確実となっていた。
GPS IIIは、全地球測位システム「GPS」を構成する衛星で、現在運用中の「GPS II」シリーズの後継機となる。GPS IIシリーズと比べ、測位や時刻の精度が向上しており、ジャミングに対する抗堪性も強化されている。


GPS IIIの打ち上げ契約は、2016会計年度中に9機分が結ばれる予定で、今回の契約はその一番目であった。なお、GPS IIIの1号機「GPS III-1」の打ち上げは、すでにULAが契約を獲得しており、2017年以降にデルタIVによる打ち上げが予定されている。
○ULAの独占はなぜ崩れたのか
ULAによる10年にもわたる軍事衛星打ち上げの独占が崩れた理由には、スペースXの参入と同時に、ULAが運用する


その後、同年12月に禁止令はいったん解かれており、今後の入札にはULAも参加するものと考えられる。
しかし、ファルコン9に比べ、ULAの

ULAでは、デルタIVと

【参考】
・Air Force Awards GPS III Launch Services Contract
http://www.losangeles.af.mil/news/story.asp?id=123473067
・Falcon 9 rocket wins landmark U.S. Air Force launch contract – Spaceflight Now http://spaceflightnow.com/2016/04/27/falcon-9-rocket-wins-landmark-u-s-air-force-launch-contract/